2025年2月3日、OpenAIとソフトバンクグループ株式会社は、企業のシステムとデータを安全に統合するために設計された最先端のエンタープライズAI「Cristal Intelligence(クリスタル・インテリジェンス)」を、組織ごとにカスタマイズして開発・販売する提携を発表しました。契約の一環として、ソフトバンクグループは年間$3億USドル(約4,500億円)を支払い、OpenAIのソリューションを各社に展開し、大規模にCrystal Intelligenceを導入する最初の企業となります。この契約には、ChatGPT Enterpriseのような既存ツールのソフトバンクグループ全従業員への導入も含まれます。
日本企業に特化したCrystal Intelligenceの展開をさらに加速させるため、OpenAIとソフトバンクグループは合弁会社 "SB OpenAI Japan "を設立します。この合弁会社は、日本の大手企業向けにCrystal Intelligenceを独占的に提供します。OpenAIは、2024年に論理推論が可能なAIモデル「o1シリーズ」をリリースし、2025年までに自律的にタスクを実行するAIエージェントへと進化させる予定です。これらのAIエージェントは、財務書類の作成や顧客からの問い合わせの管理などの日常業務を自動化し、ユーザーは創造性や戦略的な意思決定に集中できるようになります。
ソフトバンクグループ、アーム社、ソフトバンク株式会社は、AIによる業務効率化と複雑な問題の解決というビジョンを共有しています。両社は「Crystal Intelligence」によって、企業のニーズに適応した先進的なシステム基盤の構築を目指します。クリスタルインテリジェンスがソフトバンクグループ全体に統合されることで、AIの導入とシステム開発が加速します。今回の提携により、Arm社やソフトバンク株式会社を含むソフトバンクグループ各社は、OpenAIの最新モデルを日本国内で独占的に利用できるようになります。
こちらもお読みください: Taxfyleが業界をリードするAI税務アシスタントを発表、納税準備を効率化
Armは、Crystal Intelligenceが日本の全産業における企業変革を推進し、イノベーションの促進とグローバルなAI開発の向上に貢献すると述べています。ソフトバンク株式会社は、Crystal Intelligenceを利用して1億件以上のタスクや業務を自動化し、エコシステム内の効率を高め、新たなビジネス機会を創出します。また、ソフトバンク株式会社と合弁会社は、データ学習と微調整のための安全な環境を構築し、AIエージェントを企業システムに結び付けます。
SBオープンアイジャパンは、ソフトバンク株式会社の連結子会社となり、オープンアイ、ソフトバンクグループ株式会社、ソフトバンク株式会社の3社がそれぞれ50%の株式を保有します。この合弁会社では、日本企業のニーズに合ったAIエージェントの導入や、グローバル規模でのAIモデルの構築に注力していきます。この取り組みにより、日本企業は、セキュアな環境で自社のデータから学習することにより、プロセスの自動化、業務の変革、新たな価値の創造が可能になります。
OpenAIは、SB OpenAI Japanに最先端の研究、技術、技術サポートを提供し、ソフトバンク株式会社は、技術者、営業スタッフ、国内の広範なネットワークを提供し、事業拡大を支援します。Armは、クラウドからエッジまで必要なパフォーマンス、効率性、スケーラビリティを確保し、AIエージェントによって増大するコンピューティング需要に対応します。今回の協業は、グローバルなAIトランスフォーメーションの基盤を構築することを目的としています。