コンタクトセンター向けCXソリューションを開発・提供する株式会社モビラスは、TISインテックグループの株式会社クオリカが、コンタクトセンター業務における応対品質向上と業務効率化を実現する業務支援AI「MooA®」(以下、MooA)をベースに、AIによる書き起こしや通話内容の分析を行うオペレーター向け応対支援ダッシュボード「MooA CommNavi」を2025年1月より導入したことをお知らせします。
本システムの導入により、電話応対の高精度な文字起こしやAI要約作成が可能になります。これにより、オペレーターが電話を切った後の会話記録作成作業など、通話後の平均作業時間(ACW、アフターコールワーク(※1))を短縮し、業務効率を向上させることで、クオリカが目指すコンタクトセンターのデジタル化を推進します。
導入の背景
企業への問い合わせに対応するコンタクトセンターでは、採用コストの高騰によりオペレーターの採用難が続いています。また、離職率も高く、人材育成や運用コストの削減が課題となっています。これまでコンタクトセンターは、利益貢献度の低いコストセンターという位置づけでしたが、近年はVOC(Voice of the Customer:顧客の声)の収集やCX(Customer Experience:顧客体験)の向上など、企業活動や利益に貢献するプロフィットセンターとしての役割が期待されています。
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クオリカでは、自社開発した企業システムのサポートデスクを運用していますが、オペレーターの採用・育成やコスト削減の課題に加え、電話サポートデスクのACW削減や品質の標準化、デジタルトランスフォーメーションの実現が求められていました。デジタルトランスフォーメーションの一環として、生成型AIを活用したソリューションの導入など、コンタクトセンターの利益貢献度向上と収益性向上を目指し、VOCの活用やCXの向上を目指した取り組みを行っています。
そんな中、クオリカはMooAのカスタマイズ開発力の高さ、電話応対の要約を得意とする迅速な開発、製販一体の組織体制に着目。クオリカは、コンタクトセンターの生産性向上と利益貢献を目指し、電話応対の文字起こしやAIによる要約を行うオペレーター向け応対支援ダッシュボード「MooA CommNavi」の導入を決定。
実施概要
生成AIにおける要約(音声認識機能)には、ストリーミング方式とバッチ(アップロード)方式があります。一般的にACWの音声書き起こしや要約出力にはストリーミング方式が用いられますが、アップロード方式の方が適している場合もあり、導入現場の環境に合わせて適用する必要があります。また、パソコンと電話を連携させるシステム(CTI)など、コンタクトセンターで既に稼働している各種システムとの連携も導入時の検討事項のひとつです。
今回の導入では、クオリカ様のコンタクトセンターにおける投資対効果(ROI)の最大化を目指しながら、管理画面のユーザーインターフェース(UI)をクオリカ様専用に設計し、既存のCTIと連携させることで、現場業務に大きな変更が発生しないよう専用設計を行いました。また、モビラスの音声認識機能はバッチ方式とストリーミング方式の両方に対応しているため、音声認識にはクオリカの環境に適したアップロード方式を採用しました。
ソース PR TIMES