九段、竹中工務店、自在家、アスラテック、アカリ、センシン・ロボティクスの6社は共同で、建設ロボット向けソフトウェア開発基盤の研究開発に着手しました。この取り組みは、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ロボット分野におけるソフトウェア開発基盤構築」の一環。九段は、このNEDO公募事業に採択されました。
建設現場で使用される搬送用、防火吹き付け用、測量用、清掃用など様々なロボットを、共通の機能モジュールで動作させることができるオープンな開発プラットフォームの構築を目指しています。これにより、ロボットメーカーやシステムインテグレーターは、モジュールの追加や拡張が容易になります。これにより、開発コストの削減と迅速な導入が可能になります。また、建設業界における熟練労働者の大幅な不足にも対処しようとしています。これは、ロボット技術の利用を奨励することによって行われます。
背景
日本の建設業界では、熟練労働者の不足が深刻化しています。これは主に労働力の高齢化によるものです。ロボティクス・トランスフォーメーション(RX)は有望な解決策と考えられていますが、現在の開発手法には課題があります。
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これを解決するために、2025年8月現在300社以上が参加する民間団体「コンストラクションRXコンソーシアム」のノウハウを総動員します。同コンソーシアムは、労働力不足に対処し、生産性と安全性を向上させるため、建設ロボットとIoTアプリケーションのロボティクス変革を推進しています。
開発概要
この共同研究は、6つの中核的な研究開発分野に重点を置く予定です:
全体アーキテクチャ設計 (竹中工務店)
機械部品とソフトウェア部品を組み合わせた単一のアーキテクチャを作成します。これにより、さまざまなメーカーのロボットがシームレスに連携できるようになります。
ソフトウェア機能開発 (九段 )
変化する建設現場環境に対応する測位・自律航法技術と、マルチロボットの協調運用システムの開発。
ハードウェア機能開発 (ジザイ)
センサーや制御装置の取り付けや交換が容易な標準化された構造で、複数のタスクに適応可能な共通の移動ユニットを作成します。
通信環境構築(アスラテック)
5G、Wi-Fi、メッシュネットワークによる強力な通信システムを構築することが重要です。このセットアップは、変化する現場の状況や障害物に適応します。
仮想空間における事前検証技術(あかり)
建設現場の詳細なバーチャルレプリカを構築し、ロボットの動きをシミュレートして検証。建物の設計図(BIM/CIM)と統合して現実的なテストを実施。
運転支援管理ツール(センシン・ロボティクス)
複数のロボットを標準インターフェースで監視・制御する集中管理システムを開発し、メーカー横断的な運用を実現。
今後の展望
今回の共同研究開発は、建設用ロボットシステムの開発・運用コストの削減を目的としています。両社は、「デジタルロボットシステム技術基盤構築プロジェクト」と連携し、複数のロボットシステムを用いてプラットフォームの実用性を実環境で実証する予定。
今後、コンソーシアムは、このプラットフォームを建設分野だけでなく、他の産業にも拡大し、日本のロボット産業の国際競争力の強化に貢献することを想定しています。
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