大鵬薬品工業株式会社と Arcus Biosciences, Inc.は、低分子の HIF(低酸素誘導因子)-2α阻害剤である casdatifan(国際非 独占的名称、開発コード:AB521)について、大鵬薬品工業が日本およびアジアの一部の地域(中国本土を除く)で開発し、承認されれば商業化するためのオプション権を行使したと発表しました。本オプション行使は、大鵬薬品工業とArcus社が2017年に締結したオプション契約およびライセンス契約に基づくものです。大鵬薬品によるアルカス社のプログラムに対するオプション行使は、今回で5回目となります。
大鵬薬品工業は、casdatifanの独占的ライセンスと引き換えに、オプション権の行使と、臨床、規制、商業化のマイルストーン達成に応じた追加支払いを行い、また、本プログラムの製品が承認された場合には、当該製品の純売上高に応じたロイヤルティを支払います。
カスダチファンはアルカス社が開発した低分子化合物です。現在、アーカスでは透明細胞腎細胞がん患者を対象に、カスダチファンとVEGFR標的チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)の併用療法とVEGFR標的TKI単剤療法を比較する国際共同第3相登録試験PEAK-1*を実施中です。日本も2026年前半から本試験に参加する予定です。
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このコラボレーションを通じて 大鵬 そして アルカス は、革新的な新薬となりうるカスダチファンを、患者さんや医療従事者の方々に一刻も早くお届けすることをお約束します。
カスダチファンはHIF-2αの低分子阻害剤です。HIF-2αは低酸素レベルに反応して数百の遺伝子をオンにするマスタースイッチで、酸素レベルが正常に戻るとHIF-2αはオフになります。最も一般的な腎臓癌(明細胞腎細胞癌)の大多数では、このシャットオフ機構が欠損しており、HIF-2αは酸素の存在下でも活性化されたままであるため、正常な腎臓細胞が癌化してしまうのです。カスダチファンは、HIF-2α経路をより深く、より持続的に阻害するように設計されています。
ソース ビジネスワイヤー

