グンゼ株式会社(本社:大阪府大阪市)は、子会社のグンゼメディカルリミテッドが、米国ミネソタ州ミネアポリスに本社を置く医療機器メーカーHistoSonics, Inc.と独占販売契約を締結したと発表しました。この医療技術会社はミネソタ州ミネアポリスにあります。グンゼメディカルは現在、HistoSonics社の非侵襲的治療の独占販売権を有しています。このプラットフォームは、同社の特殊なヒストトリプシー技術を使用しており、日本全国で販売される予定です。
製造販売承認取得はグンゼメディカルが担当。また、日本における組織トリプシーに基づく超音波治療器の保険適用確保にも取り組む予定。同社は、医療機関との強力なサポートおよびトレーニングシステムを構築する予定です。これにより、安全な導入と卓越した臨床を保証します。患者のストレスを軽減し、治療の精度を高め、医療現場でのワークフローを合理化することを目指します。
ヒストトリプシーは、組織を治療するための画期的で非侵襲的な方法です。集束した超音波エネルギーを用いて、ターゲットとなる組織内に「バブルクラウド」と呼ばれる微小な気泡を発生させます。このマイクロバブルが素早く成長・収縮することで、病気の細胞がばらばらになります。その後、体内で自然に除去されます。ヒストトリプシーは手術やラジオ波焼灼療法(RFA)とは異なります。近くにある健康な組織や血管にはほとんどダメージを与えません。そのため、侵襲的な処置ができない患者さんには最適な選択肢となります。
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ヒストトリプシーは、肝細胞がんや転移性肝がんなどの肝腫瘍の治療法として、日本でも承認されました。画期的な非侵襲的がん治療として世界的に注目されています。研究者や臨床医は、その応用が腎臓がんや膵臓がん、前立腺肥大症などの他の疾患にもすぐに拡大すると予想しています。
HistoSonicsプラットフォームは2021年にFDAからブレークスルーデバイス指定を取得。2023年に正式な市場認可を受けました。すでに米国の一流大学病院で使用されており、これまでに2,000件以上の治療が行われています。ヨーロッパではCEマーキングの取り組みが行われています。同時に、アジアでのアクセスを増やすため、日本、韓国、台湾でも承認が求められています。
グンゼメディカル そして ヒストソニックス は、日本における非侵襲的な医療技術を推進するために提携します。このパートナーシップは、患者と医師が未来に向かって前進するための一助となります。この未来では、超音波治療が従来の手術の代わりになるかもしれません。

